集会では、家族の高齢化から「時間がない」と訴える声が続出。「にせの遺骨を出されて『ああそうですか』という親がどこにいるのか。怒らない親はいない」(横田早紀江さん)、「入院中の母は『大平(正芳)首相に手紙を出す』と言い、時代が止まったまま。首相が何人も代わってしまったが、早く動いてほしいと毎日願っている」(松木薫さんの姉、斉藤文代さん)などと声を詰まらせた。
集会には、自民党総裁選で遊説中の麻生太郎幹事長が駆けつけ「圧力がなければ対話にならない」と安倍政権の強硬路線維持を強調。集会に先立ち家族会メンバーらと面会した与謝野馨官房長官は、新首相下の対応について「何ら政府の姿勢に変わりはない。きちんと申し渡し、引き継いでやっていく」と語った。
記者会見で家族らは、新首相に対し拉致問題対策本部の強化や制裁期限の延長などを要望する考えを示した。また、横田早紀江さんは、胆のう切除手術を受けるため入院していた滋さんが15日に退院したことを明らかにした。
